Trophy is medicine.

トロフィー患者のお薬手帳

最初に

こんな調子で文字を入力するのは何時ぶりだろう。

 

人生29年目、まだ若造なのか既におっさんなのかも諮れない

なんとも中途半端な節目に始めた人生四度目のお薬処方。

一二に三度は何処やった?そんなの私にも分からない。

きっと今頃アンダーグラウンドの闇に紛れていることだろう。

いや、寧ろそのまま沈んでて欲しい。

 

このブログも、いずれはネットの闇に消えるかもしれない。

ブログなんてそういうもんだろ、なんて考えは昔から今も続いている。

それでもまた始めてみようかと思えたのは、

自分がやってきた確かなことを今度こそちゃんと残していこうと思うようになったから。

...まるで遺書を残すかのような言い方だ。良くない。

 

29なんてまだまだこれからじゃんと思われて普通だろうが、

私自身もこれまで様々な"自分"でこの電子の世界を旅してきた。

手に入れたガラケーで長ったらしい前略プロフィールを埋めに埋めて、

短編な学園モノや恋愛小説的な読み物を投稿しては誰が読む訳でもなく。

今日はカウンターが多く回ったと思ったら全部自分のアクセスだったり。

とある音ゲーにハマってからはそれこそ自分の人生が傾くレベルでそれをプレイした。

それなりの成績を残しながら一時期は動画も投稿してみたりして、

その界隈で少しは名の知れるプレイヤーになったこともあった。

しかしながら、結局有名になってしまった責任の圧から逃げ出してその全てが黒歴史。

あまり思い返したくない、本当に。くれぐれも詮索しないで頂きたい。

 

これまでの私は全てが長くは続かなかった。

これは私が持つ、"何かをやるからには極めないと意味がない"という

実にイカれた思想によるものでもあるのかもしれない。

これはダメだと思っては手放す、手を出してはすぐ手放す、これでは何も身に付くはずがない。

今務める会社に就職してからというもの、仕事して帰ったら風呂入ってご飯食べて、

適当にゲームして寝る、そんな自分に何故か罪悪感のようなものを抱く日々。

何かしたい、こんな私にでも極められる、尖りきれるもの。

そんな生活をしながらネットサーフィンをしている内に、一つのブログに辿り着いた。

はますけ氏の運営する PSちゃんねる Pro である。(勝手な片道リンク失礼します)

主にPlayStation系列のゲームやデバイス、イベントの紹介感想であったり、

鋭い視点や興味深い話題も多く、文章もすんなりと頭に入ってくる。

いつの間にか日頃から楽しく読ませて頂いていたブログの一つになった。

 

そのコンテンツの中に、「プラチナトロフィーが獲得しやすいゲーム」という記事があった。

かつてはメインコンテンツの一つだった気がするが、最近は更新が止まっている。

私はこの記事を見て、所謂「ブーストゲー」という存在を知った。

一応分からない方のために書いておくと、ブーストゲーというのは、

比較的短時間、ゲームクリアをせずしてプラチナトロフィーが獲得できるゲームのことだったり、

プラチナ1個とゴールドが11個とか、ゴールドの比率が高いゲームのことだったり、

選択肢を選んではスキップを繰り返すだけでプラチナが取れてしまうノベルゲーのことをそう呼んだり…。

いやノベルゲーなんだからちゃん読めよと思った貴方は正しいゲーマーである。

...まあそれは一旦置いておいて、

私が初めて手を出したブーストゲーは、確か The Order: 1886 だっただろうか。

一昨年の2月頃の事らしい。

store.playstation.com

グラフィックは文句なく素晴らしいし物語もまあまあ面白かったのだが、色々惜しい。

合計時間1日足らずでトロコンできるレベルのボリューム。1周もそこまで長くない。

それまではソウルシリーズやセインツロウシリーズであったり、

当たり前のように何十何百時間とかけてトロコンしてきただけに、

こうさくっとトロコン、ゲームを消化できるのもまたちょっと嬉しいかもと思えた。

恐らくこの頃から、みるみる増える自分のトロフィー、

ゲーム好きの友人との差が開いていくトロフィーレベルに少しずつ意識が傾きつつあった。

 

...私がトロフィー活動を始めた理由というのが、

トロフィーを集めるのが楽しい、それも当然あるが本音は別にある。

そこそこゲームをしている友人のトロフィーレベルを突き放して話す話題を作りたかった。

その友人じゃなくても良い、誰かに自慢できる何かが欲しかったから、これが本音。

結局承認欲求には勝てません、幾つになってもね。根っこがガキンチョのまま。

 

それからは同ブログで北米アカウントの作り方も学び、

海外産のインディーズゲームに手を出し始めた。

30分でプラチナ、15分でプラチナ、10分でプラチナ5分でプラチナ...。

集まるトロフィー、上がるトロフィーレベル、止まらない快感物質。

最早コイツはブーストゲーの虜。もう手遅れ。犯されちゃったファッキンサノバビッチの如し。

そこからはそれなりに貯めていたお金を頼りに、ひたすらゲームを買っては消化する日々が始まった。

ブーストゲーに対し、トロフィーレベルに対し、本気になった瞬間である。

これが大体昨年の5月頃の話。

 

そして今年、2021年10月末の今。トロフィーレベル999、カウンターストップ到達。

この間わずか1年半。ひたすら知らないゲーム、そしてトロフィーに明け暮れた日々。

それでも個人的には至福の時だったろうと思う。

そもそも記憶が正しければ、今年に入った時点で私のプラチナトロフィーの数は150本前後だったはず。

それが今となっては1200本。10ヶ月で1050本取ってる計算になる。

ざっと1ヶ月に100本ペース...やはり頭おかしかったんじゃなかろうかこの男。

私は昔から一度やってやるとスイッチが入ったことは

達成するまでとことん突き詰める癖があるようで、

今回もそれが遺憾なく発揮されたのではないかと思われる。

お陰様で共感を得られたことは滅多に無いのだが。

 

公式上、トロフィーレベルのカウンターは既に止まった。

999、これ以上決して上がることのない数値。

だがそれでも、私はブーストゲーを摂取するのを止めようとしない。

レベルは上がらずとも、トロフィーを得た数というのは当然増え続けるからだ。

未だ私のPS5には、300以上の購入済み且つ未プレイのゲーム達が残されている。

その殆どがブーストゲーに分類されるものだ。全く懲りる気配がない。

どうしてそこまでトロフィーに、いや、ブーストゲーに固執する、してしまうのか。

私はこう答える。

 

Trophy is medicine.  (トロフィーは薬なんです。)

 

果たして、"薬"の漢字の読みはどちらになるのか。

それは読者各々の感想に委ねることとする。